Lenovo、今後は携帯端末に重点をシフト–CEOが明らかに

3月 16, 2010
LenovoのCEO、Yang Yuanqingが3月12日、同社は今後3年から5年以内に、売上の80%をモバイル・インターネット関連の端末から上げるようになると語った
世界4位のPCメーカーである同社は、中国市場向けにAndroidベースのスマートフォン「LePhone」を今年1月に発表(発売は5月)。また、2008年にいったん売却した携帯端末メーカー「聯想移動通信科技公司(聯想移動)」を、2009年になって2億ドルで買い戻している。
Yang Yuanqingによれば、携帯端末はすでにデスクトップPCやノートPCより多くの売上を稼いでおり、同社ではPCよりもスマートフォンを有望視しているとのこと。また、中国本土の後は、アジアの新興市場や南アメリカの市場でに展開する予定のようだ。
Lenovoは中国市場では相変わらず高いシェアを持つものの、HPやDellが中国向けにチューニングしたPC製品で追い上げてきている。そのため、Lenovoでも、AcerやDellなどと同じく、PCやネットブックから、Android搭載のスマートフォンへと軸足を移しつつある。
Googleの中国からの撤退について報道が過熱する中、Androidで攻勢をかけようとしているLenovoの動きにも注目が集まるかも知れない。
(幸野百太郎)

ドイツ第4の都市で4つの帯域を巡り争う4社

3月 16, 2010
ドイツ4番目の大都市であるケルンが、4月に予定されているLTE用の周波数オークションを中止する可能性が浮上している。
Light Readings Mobileによれば、ケルンの裁判所は、E-Plus Mobilfunk社とTelefónica O2 Germany社からの訴えを受けて開かれる3月17日に公聴会で、周波数割当オークションを延期する可能性があるという。この訴えが起こされたのは2009年9月で、原告によるとオークションの構造自体が大手オペレータのT-Mobile DeutschlandVodafone Germanyに有利になっており、公平性を欠くとのこと。
ドイツでは10年前に行われた3Gの周波数オークションで、65MHz帯域の利用料が400億ドルに競り上がった結果、競り落としたオペレータの設備投資余力を奪われ、3G導入が日本などに比べて遅れたという過去がある。ただし、経済状況の悪化から、今回は10年前のような加熱は予想されていないようだ
ドイツでは4月12日に、800 MHz、1.8 GHz、2 GHzおよび2.6 GHzという4つの帯域が一斉にオークションにかけられる予定。これには、E-Plus、Telefónica O2 Germany、T-Mobile Deutschland、Vodafone D2の4社が入札を認められているが、ケルン裁判所の判断次第では更なる遅れも懸念される。
なお、特に800MHz帯は電波が回り込み、リピーターなどに頼らずともカバレッジが稼げるので基地局の数を節約できるので、各社は喉から手が出るほど欲しがっているはずだ。
(幸野百太郎)

アメリカの医療産業と4Gネットワーク

3月 16, 2010
3月1日から4日まで国際医療関係者会員組織である非政府系非営利のHIMSS(Healthcare and Information Management Systems Society)が開催しているアトランタでのイベントで、3日、米SprintのCEOであるDan Hesse氏がヘルスケア産業におけるモバイルの役割について語っている。Hesse氏によると多くの業界ではテレコムへの支出が売上の6から8%になっているがヘルスケア業界では2から3%程度であり、現在の86億ドルから向こう数年間で124億ドルにまで支出(テレコムにとっては売上)が伸びる余地があるとのこと。その3分の2はワイヤレスだという。医師のスマートフォン使用率も上昇中で、やがて80%に達する。有望と考えているアプリケーションは、「電子処方箋」、「生命兆候(心拍など)遠隔モニタ」、「超音波プローブ搭載携帯電話機」など多岐に渡る。4Gになれば高精彩画像を送受できるので、例えばカメラを救急車に搭載しておけば、救急救命士が患者の到着までに準備したり、指示を出すことができるようになる。日本では2005年3月にNICT(独立行政法人情報通信研究機構)が横浜市と横須賀市で救急車に無線LAN端末を搭載して心電図の情報や患者の様子の映像を搬送中に病院に伝えるという実験を行っているが、モバイルの伝送速度が速くなればWi-Fiよりもセルラーの方がこういったアプリケーションには適している。この講演では定番の遠隔医療のほか、発症地域を表示するインフルエンザ・レーダーや、携帯電話機に患者が咳の音を吹き込むとデータベースと照合して初期診断をするアプリケーションも紹介されている。セルラーの利用という点で、ヘルスケア産業は他の業界に比べて30年遅れており、一気に追いつくための手助けがしたいとHesse氏は語っ田『模様。(幸野百太郎)

Cisco、322テラビット/秒のルータを発表–WiMAXからは撤退。

3月 16, 2010
米Cisco Systemsが322TB/秒の処理速度を誇るコアルータ「CRS-3」を発表した。同社はJuniperやAlcatel-Lucentなどライバルに差をつけるこの製品で世界の通信キャリアへの売り込みを開始する。この冷蔵庫サイズのマシンの「キラー・アプリ」はモバイル・ビデオだとCEOのJohn Chambers氏は語っている。
また同社は先週WiMAXのRAN(無線アクセス網)製品からの撤退を発表した。同社は2007年にNavini Networksを3.3億ドルで買収し、WiMAX市場に参入していた。
Ciscoはここ数年、その守備範囲を拡げている。ロゴがサンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジをデザインした固いイメージのものから、同じ橋脚をデザインしながらも柔らかな印象のものに変更した頃から、Ciscoは米国内でテレビコマーシャルを流し、企業やキャリア向けのルータ・ベンダーから、広く消費者にも製品(LinksysのWi-Fiルータやセットトップボックスなど)をCiscoブランドで売ろうとしてきた。
この拡大路線の中で、RF区間への進出としてNaviniの買収は注目を集めたが、その後、4Gの主役はLTEであることが明らかになった。そこでネットワークに関してCiscoはお家芸のIPでの覇権に注力するということだろう。コア・ルータであれば、LTEにもWiMAXにも共通なので、世界のキャリアに製品(最小構成で9万ドル。最大では100万ドル)を提供できる。
業界団体のGSA(Global Mobile Suppliers Association)の発表によれば、LTE導入を発表しているキャリアは28カ国で59社。半年前の39社から大きく数を増やしている。

LTEは長期戦

3月 12, 2010
米市場調査会社In-StatはLTE Device Chipsets: The Workhorses of LTE“”と題するレポートを先ごろ発表したが、これを知らせるプレスリリースのタイトルは「長期にわたる取り組みに備えるLTEチップセットメーカー」(”LTE Chipset Makers Position for Long Term Endeavor“)となっている。
このレポート(有料)によれば、LTEが革新的技術であり、4Gの覇者になることは間違いないが、導入のスピードは遅いのではないかという。米Broadcomや独Infineon、米Qualcommといったチップセットの既存のメーカーはロードマップを明らかにしており、また新規参入組のAltair SemiconductorBeceem CommunicationsBitWaveComsys MobileSequans CommunicationsWavesatらは、自社の4G向けチップセットで業界地図を塗り替えようとしている。たとえば、Beceem CommunicationsはMotorolaと、LTEならびにWiMAXの両方をサポートし、さらにLTEとWiMAX間でローミングも可能なチップ「 BCS500 4G chip」をリリースすると発表済み。
In-Statのアナリストも、LTEはプラットフォームとテクノロジーに対して破壊的なインパクトを持つので競争の構図が変わって当然だと言っているようだ。同レポートには、
  • 2013年までにエンドユーザ向け半導体の売上総額は20億ドルを超えるが、それでもまだ成長サイクルの初期段階
  • 半導体で成功するのは、低ノイズ・アンプ、パワー・アンプ、A/D変換、SAWフィルター、バッテリー寿命の領域
  • 複数帯域をサポートするためにLTEのRFソリューションは受信ダイバーシティを備えている必要がある
  • LTE市場に参入するデバイスはデュアルモード
  • 2011年時点でLTEハンドセット専用チップの部品原価は125ドルを少し超えるレベルだが、2013年には約30%下落する
と書かれている。(幸野百太郎)

BlackBerryでクルマを遠隔操作

3月 9, 2010
自動車のセキュリティやオーディオ製品のほか、キーレスエントリーなどを販売しているDirected Electronics社(米オハイオ州)の「Viper SmartStart」という製品は、2010年1月のCESで「Best of Innovations」を受賞しているが、CESなどでかねてアナウンスされていたように、いよいよBlackBerryからもクルマの遠隔操作が可能となったようだ。
Mobile Crunchによると、Viper SmartStartはCESで表彰された従来のiPhone版に加えて、BlackBerryの多くの機種に対応した。BlackBerryにアプリケーションをインストールし、別売りの車載機をクルマに装着すれば、クルマに近づかなくてもスタートさせることができるので(運転はできないので、ジェームズ・ボンドやバットマンのようなわけには行かないが)、iPhoneやiPod Touch、BlackBerryの画面から、寒い日にはヒーターを暑い日にはエアコンを予めオンにしておくこともできる。
車載器(Viper SmartStart)の搭載はプロに任せるしかないようだが、配線によってはドアやロック、アンロックやトランクを開くことも遠隔で可能となる。そのほか、広大な駐車場で見つけ出したり、セキュリティシステムをオンにすることもできるそうだ。しかも、キーレスエントリーのようにクルマに接近する必要はなく、世界中どこからでも操作できる。
Viper SmartStartの販売価格は499ドルで、1年目の利用料が含まれている。2年目以降は年額29.99ドルとのこと。現在のところ、サービスはアメリカでのみ提供されている。(幸野百太郎)

iPhone次期バージョンで、ジェスチャー・インタフェース技術採用か

3月 9, 2010
6月にも登場すると言われている次期バージョンのiPhoneに、ジェスチャー・インタフェース技術が採用されるのではないかというMorgan StanleyのレポートをCNETなどが伝えている。
このレポートによれば、TCO(total cost of ownership:機器の価格+月額利用料)も下がり、機能も増えるようで、タッチスクリーンではなくデバイスの側面などに指で触れて操作できるタッチセンシティブ・ベゼルのほか、カメラを用いたスワイプ・コントロール機能が搭載され、カメラで捉えた指の動きなどで着信を受けたりボイスメールを操作したりできるようになりそうだという。
ジェスチャー・コントロールが展示会などで注目を集めると、必ず引き合いに出されるのが映画「マイノリティ・レポート」だが、Appleのフィンガー・スワイプは、見た目は映画より地味でも電話を掛けながらiPhoneを片手で簡単に操作できるようになり、実用的ではありそうだ。「マイノリティ・レポート」と同じ2002年に「シリコンバレーを掛け抜けろ」(原題は” The First $20 Million Is Always the Hardest”)という映画がアメリカで公開された(日本未公開)。ネタバレになるので詳しく書けないが、この映画に登場するインタフェース技術もOblong社の技術ほど派手ではないが、1990年代のシリコンバレーの活気を伝えているストーリーともども興味深い。
なお、iPhoneのフィンガー・スワイプは、携帯の画面側にカメラのあって、指で触れずに操作するTIのジェスチャーとは違い、背面にカメラを置いて、電話しながら操作するような使い方を想定しているようだ。
(幸野百太郎)

Skype for Windows Mobileはどこへ?

3月 9, 2010

Skypeが、同社の製品”Skype for Windows Mobile”と”Skype Lite”の新規提供をやめているとInformationWeekが伝えている。

確かにSkypeのサイトのダウンロードページからこれらのアプリケーションがひっそりと消えている。既にインストール済みのユーザはWindows Mobile端末でSkypeを利用できるが、新規のダウンロードはできなくなった。同社のFAQにはもっと良質な(iPhone版やSymbian版のような)ものを使って欲しいからと、分かりにくい説明が書かれている。同社が1年前にリリースしたiPhone版SkypeはWi-Fi利用限定だが、ユーザには好評のようだし、Windows Mobile版ではイヤホンに着信したいのにメインのスピーカーから音が聞こえてしまうような不具合があったようだ。

これまでモバイルキャリアはSkypeを含むVoIPを毛嫌いしてきたが、2月26日には米Verizonが同社の3GネットワークでSkypeの利用を正式に認め、専用のアプリケーションを同社スマートフォンに3月から搭載すると発表している。VoIPを避けているキャリアに対して、言わばこっそりとSkypeを使うためのWindows Mobile版だった訳だが、その提供を停止したということは、今後、iPhoneやAndroidを始め、他のモバイル・キャリアのスマートフォンにも正規版Skypeが搭載されてくるという予兆なのかも知れない。2004年、当時のFCC議長Michael Powellをして「従来の電話は終わった」と言わしめたSkypeが本流に乗り始めた可能性がある。

(幸野百太郎)

アプリケーション購入は百貨店?専門店?- PocketGearがHandangoを買収

3月 9, 2010

モバイル・アプリケーション販売大手のPocketGear社(米ノースカロライナ州)がライバルのHandango社(米テキサス州)を買収した

この2社はiPhoneのApp Storeが人気を集めるよりもずっと前からモバイル向けアプリケーションのダウンロード販売を行っており、今回の買収でPocketGearの取り扱うアプリケーションは14万タイトル(有料版、無料版の両方を含む)に達する。

両社はこれまで別々にAndroid、BlackBerry、Windows Mobile、Symbian、Palm、Linux、Javaといったさまざまなプラットフォーム向けアプリケーションを取り扱ってきているが、AppleのApp Store、GoogleのAndroid Market、MicrosoftのWindows Marketplaceなどのプラットフォーム別の「専門店」に追撃され売上を下げていた。それでも両社合わせて売上は累計4億ドル。175カ国で合わせて2,000機種向けにアプリケーションを販売してきた。

PocketGearはSamsung、LG、RIM、Microsoft、Sony Ericssonなど大手ベンダーの40に及ぶアプリケーション・ストアに販売プラットフォームを提供している。同社はもともと1990年代からPalm向けアプリケーションの販売サイトなどは先端ユーザに人気を博していたが、携帯端末向けアプリケーション販売全体としてはニッチ市場で、今日のような隆盛はやはりApp Storeの登場や、スマートフォンの機種が豊富になったことで火が点いたといえる。

スマートフォン本体から購入するスタイルが主体の機種別専門店と、PCでブラウズして買うことのできるクロス・プラットフォーム向けのPocketGear。結局はより多く売れるほうが勝ち残るのであろうが、エンドユーザの利便性のみならず、開発者にとっての快適な開発環境の提供や販路の広さや深さなど、比較すべき項目も多岐に渡るのではないだろうか。

(幸野百太郎)

Sprint Nextel、WiMAXハンドセットを発売へ

3月 9, 2010

Sprint Nextelが51%を保有する米Clearwireが、WiMAX(欧米では4G)向け初の電話機となるスマートフォンを今年夏までに発売するとForbesなどが伝えている。

詳細は明らかにされていないが、このハンドセットは台湾HTC社製ハードウェアに、OSはAndroidとなる模様で、NTTドコモの3G向けAndroid端末一号機と同じベンダーとなる。これまではUSBモデムやPCカード、「モバイル・ホットスポット」しかなかったが、WiMAX電話機が登場することになる。

米セルラー網の草分けとして知られるCraig McCaw氏が2003年に設立したClearwireとSprint Nextelは、Google、Intel、Comcastなど超大手の出資を受け、同名のClearwireを合弁で2008年に設立。2009年末には2億9000万ドルを集めてWiMAX網を構築中で、人口カバーは現在3,000万人だが、今後、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコなどに拡張して今年末には1億2,000万人とする計画。

Clearwire向けのスマートフォンはSprintの3Gとのデュアルモードになる。また、ターゲットは一般消費者だけでなく、政府機関や企業でもビデオ・ストリーミングによる職員教育やマニュアルの配信に役立てるだろうとSprintのPaget Alves会長は語っている。

WiMAX対応の携帯端末については、今後複数の機器メーカーが投入を予定で、今年後半にLTEで追撃してくるVerizonを引き離すためにも、Sprint Nextel-Clearwireでは予想より数ヶ月早い端末の非公式発表に踏み切ったようだ。なお、国内でWiMAX電話機が登場する兆候は今のところなさそうだ。

(幸野百太郎)